ブログ ライフプラン

暗号資産(仮想通貨)の相続時の取り扱い

暗号資産(仮想通貨)に投資をする方が増えてきており、相続が生じた際の取り扱いについて気になる方も増えているかと思います。

相続時の暗号資産(仮想通貨)の取り扱いについて記事にしております。

 

相続や贈与時の暗号資産(仮想通貨)の取り扱い

日本の税法での取り扱い

相続税法では、個人が、金銭に見積もることができる経済的価値のある財産を相続若しくは遺贈又は贈与により取得した場合には、相続税又は贈与税の課税対象となることとされています。

仮想通貨については、決済法上、「代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができる財産的価値」と規定されていることから、被相続人等から仮想通貨を相続若しくは遺贈又は贈与により取得した場合には、相続税又は贈与税が課税されることになります。

相続税評価額としては、活発な市場が存在するかどうかで変わってきます。

  • 活発な市場が存在する仮想通貨については、活発な取引が行われることによって一定の相場が成立し、客観的な交換価値が明らかとなっていることから、外国通貨に準じて、相続人等の納税義務者が取引を行っている仮想通貨交換業者が公表する課税時期における取引価格によって評価します(いわゆる時価)。
  • なお、活発な市場が存在しない仮想通貨の場合には、客観的な交換価値を示す一定の相場が成立していないため、その仮想通貨の内容や性質、取引実態等を勘案し、個別に評価します。

海外口座で保有している場合

海外口座で保有している場合、税金がかからないと思っている方もおりますが、日本は全世界課税のため日本国内だけでなく日本国外で保有している資産についても課税対象となります。

また、口座を保有している国での課税関係についても確認する必要があり、海外でも課税される可能性がありますので注意が必要です。

 

亡くなった方の口座パスワードや秘密鍵がわからない場合

暗号資産(仮想通貨)でよくある問題となりますが、口座パスワードや秘密鍵がわからないことがあります。

これはパターンによっては非常に大きな問題となりますので注意が必要となります。

パスワード等がわからない場合の課税関係

パスワード等がわからない場合、自由に財産を処分することもできないため、相続財産に含めなくていいと考える方もいらっしゃるかと思います。

しかし、結論としては、パスワードを知っているかどうかにかかわらず相続税が課税されることになります。暗号資産の相続について、まだまだ課題も多いと思いますので、将来的に変わっていく可能性があります。

藤巻議員:仮想通貨の相続時の税制についてお聞きしたいんですが、仮想通貨のリスクというのは、パスワードを忘れちゃうともう引き出せないということがあるわけですね。(中略)それでも相続税は掛かるのかどうか。

藤井氏:仮想通貨に関連いたしますビジネスがまだ初期段階なんだと思います。そして、パスワードとの関係でございますが、一般論として申し上げますと、相続人が被相続人の設定したパスワードを知らない場合であっても相続人は被相続人の保有していた仮想通貨を承継することになりますので、その仮想通貨は相続税の課税対象となるという解釈でございます。

(出所:日経XTECH

国内の仮想通貨取引所の場合

bitFlyerやコインチェックなどの国内の暗号資産取引所についてですが、HPに相続が生じた場合の手続きが載っておりますので、必要な書類を集めて申請することになります。

パスワードがわからなくても、そこまで大きな負担にならないことが多いかと思います。

bitFlyer HP

コインチェック HP

海外の仮想通貨取引所の場合

非常にハードルが高いのが海外の暗号資産取引所となります。これは、相続という点もですが、IDとパスワードがわからない場合、再発行を受けるための手続きが難しいです。

また、通常と異なる環境からログインすると、本人確認のため、口座保有者のメールやSMSが届きます。

口座保有者が本人確認書類を送っていない場合、パスワードがわからないと暗号資産を回収することは難しいかと思います。

取引所によってルールが異なりますが、暗号資産を回収することは難しく、おそらく日本の暗号資産取引所からビットコインなどを送った履歴だけはわかるため課税関係が難しくなります。

取引所外のウォレットで保有している場合

秘密鍵を無くした場合、暗号資産を回収することは難しいです。

国内の暗号資産取引所からハードウェアウォレットに送るケースの場合、ウォレットに送った履歴はわかるため課税関係が難しくなります。

 

仮想通貨を保有している方の準備

銀行のようにキャッシュカードやデビットカードがあるわけでもなく、オンラインで完結することがほとんどだと思います。残された家族がPCやスマホから情報を収集するのは非常に大変で、保有している仮想通貨や仮想通貨取引所などについて、残された家族にもわかるように残しておくことが大切です。

日本の仮想通貨取引所の場合はまだいいのですが、海外の仮想通貨取引所やハードウォレットで仮想通貨を保有している場合、換金ができないのに相続税がかかるといった最悪のケースも考えられます。

 

参考サイト

暗号資産に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和3年6月)|国税庁
暗号資産に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和3年6月)|国税庁

続きを見る

 

ディスクレーマー(責任に関する注意事項)

当サイトではコンテンツの正確性を高めるよう努めておりますが、制度改正のアップデートが未了であったり、解釈が相違する場合もございます。実務を行う場合には専門家に相談の上行うようにしてください。
当事務所が記載している情報の利用により損害が発生することがあっても、当事務所は一切責任を負いかねます。

© 2021 八ツ役公認会計士事務所