米国での2つの送金方法(ACH Transfer、Wire Transfer)

日本国内での送金については、多くの方が、銀行間での振込を利用していると思います。

米国国内においては日本とは仕組みが異なりますので、米国内の銀行⇄銀行と銀行⇄証券を前提に、送金方法を記載しております。

目次

2種類の送金方法

米国での送金方法は2つあり、それぞれメリットとデメリットがあります。

ACH Transfer(米国内金融機関→ACH→米国内金融機関

Wire Transfer(米国内金融機関→金融機関

ACH Transferとは

ACHとはAutomated Clearing Houseのことで、米国内の金融機関の送金に利用されております。

米国は小切手を日常的に使用しておりますので、小切手の取扱量が年々増加を続けておりました。そのため、小切手の決済業務についてペーパレスによる改善を図るために導入されたのが、ACHとなります。

米国に銀行口座や証券口座をお持ちの方は、目にしたことがあると思います。

ACHを利用するためには、米国内の銀行に口座を持っていることが条件になっております。

設例:日本人Aさんが、自分自身が保有している米国内の銀行Aから、米国内の証券会社Aに資金移動。

流れ:銀行Aから証券Aに直接、資金移動せず、中央集権的にFederal Reserve Banks(Fed)に資金を集め、Febから振込先である証券Aに資金移動。

Wire Transferとは

Wire Transferとは銀行間の電信送金のことで、日本の振込と同じと考えて頂ければと思います。

設例:日本人Aさんが、自分自身が保有している米国内の銀行Aから、米国内の証券会社Aに資金移動。

流れ:銀行Aから証券Aに直接、資金移動

メリット・デメリット

種類ACH Transfer *1Wire Transfer
メリット送金コストが低い送金が早い

・国際送金に対応

デメリット送金に時間がかかる(通常は2~3日程度かかります)

・米国内の送金に限定 *2

・事前登録手続きが煩雑なケースがある

送金コストが高い(バンクオブハワイの場合、米国内への送金時に40ドル、着金時に13ドルかかります *3)

ACHのメリットは送金コストが低いことで、デメリットは少し時間がかかること、事前の手続きが必要なことです。

*1 例えば、Bank of HawaiiとFirstradeの送金だと、入金・出金指図をFirstradeで行い、実際の資金が移動するのは2~3日後となりますが、送金コストは0円です。

ACHを利用を始める際には、FirstradeでACH登録のためのFormに必要データを入力して紙で印刷し、サインをして上でPDFにして提出。共有名義の口座から単独名義の口座への資金移動の場合、通常、共有名義の全員のサインが必要になります。

*2 米国外に送金する際に、TransferWiseで口座情報を登録してACHを利用すると、海外送金は可能です。

*3 Bank of Hawaii(バンクオブハワイ)のWire Transfer Feesは以下の通り。他の金融機関も近い手数料が生じます。

比較結果

急ぎの送金でない場合、送金コストが低いACH Transferをお勧めいたします。ただ、未登録の米国の証券会社に米国の銀行から送金する場合、2~3日よりさらに時間がかかることになります。

逆に急ぎの場合は、Wire Transferで送金することになりますが、送金エラーが起きると追加コストが生じることがありますので、注意が必要です。

参考記事

米国の証券会社と銀行間のACHについては、証券会社にてACH登録を行いますが、参考としてInteractive Brokersでの登録手続きについて記事にしております。

米国のFirstrade証券でもACH登録続きは同様です。

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